今月下旬にいよいよ博士論文の最終審査が行われる。ぼくの所属している筑波大学の国際日本研究学位プログラムでは、公開ヒアリング、予備審査、本審査と計3回の審査が行われ、自分は予備審査で一度つまづき、本審査が年度明けのいまになった次第だ。これまでの審査過程では、主にパワポで発表を2, 30分ほど行ってきた。ただ、今回はスライドではなく、文章で博士論文の内容をまとめたレジュメを用意することにした。
スライドではなく、レジュメにした理由
スライドではなく、レジュメを用いることにした理由は、文章で博士論文の論述内容とその発見の一貫性をより強調したいためである。スライドは、各項目の要点をまとめることには適している。つまり、大量の情報を箇条書きでまとめることにスライドは便利だ。ただ、そのため内容は個別に分散されがちになる。そこで今回はレジュメ、といっても基本的には文章と主な内容と研究上の発見に関わる図でまとめることにした。
作成イメージとして学振申請書の形式が思い浮かんだ。学振の申請書は、基本的にはこれから行う研究に関する先行研究とその課題、研究の新規性、方法論、スケジュール、またそれらを遂行できる能力を示すためのものである。匿名の審査員が大量の申請書を読むなかで審査するのが学振で、そのため専門分野外の研究者にもなるべく要点をわかりやすく、かつレイアウトも読みやすく工夫する必要がある。
参考にしたレジュメとその構成
とはいえ、今回はすでに行った研究、しかもこれまで何度も博士論文を読んだ審査員の方々に内容を説得的に示すものでなければならない。学振は自らの研究遂行能力を示すためのものだが、今回の最終審査では自ら遂行した研究の価値を示さなければならない。価値を証明するにあたって重要なのが、研究上の発見(findings)となる。
最終審査に向けた準備をするなかで参考になりそうなレジュメを発見した。下記のリンク先は教育系の博士論文のレジュメで、構成は以下のようになっている。
Ⅰ. 本研究の課題と方法
(1)本研究の対象
(2)本研究に関わる先行研究の状況
(3)本研究の方法
Ⅱ. 章構成
Ⅲ. 論文内容の概要
Ⅳ. 本研究の成果と課題
博論の概要を整理しつつ、発見を中心に記載されている。これは参考になると思い、少し自分流にアレンジして以下のようなレジュメの構成を考えた。
Ⅰ. 本研究の課題
(1)本研究の問いと対象
(2)本研究に関わる先行研究
(3)本研究の方法
(4)本研究の発見
Ⅱ. 章構成
Ⅲ. 論文内容の概要
Ⅳ. 本研究の成果と課題
Ⅴ. 参考文献
現在、上記の構成でレジュメ作成をしている。あともう一踏ん張りかなー。