「パブロフの犬」を知っているだろうか?
簡単に言ってしまえば自己暗示をするようなものなのだが、この「パブロフの犬」効果とミスチル『I Can Make It』を組み合わせて身につける「根拠のない自信」について語らせてもらおう!
パブロフの犬とは―実験概要と結果
帝政ロシア・ソ連の科学者イワン・パブロフが犬を用いた実験から名付けられたのがこの「パブロフの犬」だ。
実験内容は至ってシンプル。
準備 犬に手術をして唾液の分泌量を調べられるようにする
実験 犬にエサを与える際に必ずベル(諸説ある)を鳴らす
結果 繰り返し行った後、ベルを鳴らしただけで唾液を分泌するようになった
パブロフの犬の反応を条件反射といい、この実験によって無意識的な反射だけじゃなく、一定の訓練や経験によって作られる反射があることが判明したのでした!
Mr.Children『I Can Make It』
『I Can Make It』とは
Mr.Childrenことミスチルのアルバム『REFLECTION』は(DRIP)と(NAKED)の二つに別れていて、限定版の(NAKED)にしか『I Can Make It』は収録されていない!
この曲、ミスチルにしては間奏が短くテンポよく歌われている。
困難を目の前にして、ため息がまじるような陰鬱とした気分ながらも前に進もうという力強さ、それが『I Can Make It』の良さだと思う。
『I Can Make It』の歌詞
冒頭の歌詞がこちらだ。
明け方 非現実的な夢を
バスタブに浮かべてみる
身体は疲れてるのに目は冴える
やるべきことは沢山「追いかけてるはずが追われてる」
ここんとこは そんな日々だ
「やれる」とは言ってみたけど確信はない
いやむしろ自信は揺らいでる
特に「追いかけているはずが追われてる」というのが今の僕には非常にしっくりくる。
目の前の現実になんとか立ち向かおうと足掻いていると、やりたかったはずのことが気づけばやらなければならないことに変わってしまうことも時にある。
というのも、やりたいことを実現させるためにも、少しは妥協しながら現実の状況に合わせてくることも必要だからだ。
そして、2番のサビにてついに歌われるのが「I Can Make It」だ!
いつか自分さえ知らない自分に
驚きを感じたい
日の目を見ないままのこの誓い
I Can Make It,
I Can Make It
ラストのサビでも、まるで自己暗示をするかのように印象的に繰り返される「I Can Make It」。
締め切りを前に取り下げるアイデア
後悔ばかりが増える
日の目を見ないままのこの願い
ため息に溶け 飛んで行け
そしていつか自分の存在を証明して
I Can Make It, Make It, Make Itいつかは非現実的な夢も
叶うと信じ
I Can Make It
最後に託されたかのように、「そしていつか自分の存在を証明して」と叫ばれる大サビ!
『I Can Make It』の解釈
この曲に自分を重ねるのはおそらく、自尊心が強いタイプながらもどこか自分を俯瞰的に見てしまう人なのだと思う。
それでいて、まだ諦められない、叶えたい目標が、夢がある。
いつかはやがていつかはと手を伸ばしながらも、ただ日々向き合わざるを得ない現実に意気消沈してしまう。
だけど、だけどもと自ら鼓舞するように「I Can Make It, Make it, Make it」と自分に言い聞かせながらまた前に進もうとする、そんなどこか哀愁に満ちた男臭い物語がこの歌詞では表現されている。
根拠のない自信
思うに何かを成し遂げようとする際に重要なのが、根拠のない自信だ!
挑戦をするということは、失敗するリスクを背負うということだ。
そんなの当然なわけである。
チャレンジしているということは、今までの自分を乗り越えようとしているのだから。
だから、できないと嘆いていても何一つだって前に進みやしない。
個人的には、そんなただ呆然と立ち尽くすような日々を経験をすることも大事なことだと感じているけど、それでも何かを成し遂げたいと思うならそれ相応の「覚悟」がいる!
日々、目標を目指しながら自分と戦う中で失敗も不安も当然あることと思う。
だからこそ、そんな時に言い聞かすんだ!
自分にはできる!絶対にできるって!
少なくともやってみなければ何も始まりはしない。
だから、少しでもその震える手を足を動かすために、言い聞かすんだ。
I Can Make It, Make it, Make it
って。
パブロフの犬のように、ただただ言い聞かす。
集中するべきことは目の前のこと。大きいことを見すぎない。
やれることを一歩ずつでもやれればいい。
それが自分を乗り越える上で大事なことだ!
もしボーっとするならこのアニメを観ることを超絶におすすめする。
ただ殴り合う熱き男たちの物語なのだが、最高だ!