人間である限り、「迷い」は消えない。だが、小手先でも仕事に取り組む上での迷いを減らし、後で存分に迷う時間をつくりたい。そのためにはどうすればいいか、少し考えてみた。
迷いの消し方5選
- タスクとスケジュールを細かくする
- 自分の能力をメタ認知する
- バッファの時間を設ける
- 昨日より今日をひとつでもやってみる
- 人を助け、自分も助けられる
1. タスクとスケジュールを細かくする
タスクとスケジュールが曖昧だと、なにを・いつまで・どう取り組むのかが曖昧になる。近い将来、取り組むべき大きな課題があるときは、その達成に近づける数ヶ月スパンの中間目標を決める。中間目標から逆算して、1ヶ月先、今月、今週とタスクとスケジュールを細かくするべし。
2. 自分の能力をメタ認知する
タスクを細かく捉えると、作業時間も細かく見えてくる。自分の能力でどれくらいの早さでどれほどの量に取り組めるのかをメタ認知するべし。
3. バッファの時間を設ける
業務に予想外は付きものだ。目の前の業務に取り組んでいても、追加の依頼も入ってくるし、スケジュールが短くなるケースもある。だから、一週間のなかにタスクを消化するスケジュールを組み込むべし。
4. 昨日より今日をひとつでもやってみる
失敗が続くとテンションも集中力も下がる。成果達成の是非は外部要因も関わる。人間関係なり、マネジメントなり、すべてはうまくいかないものなので、まずは自分にとって昨日よりも今日よくできることに集中するべし。
5. 人を助け、自分も助けられる
「迷う」際にその解消のために他者に相談したり、知恵を得たりすると、相手の時間を奪うことになってしまう。テイクではなく、ギブの精神で少しでもチームや他者のために貢献する。それで巡り巡って、いつか自分の迷いを晴らす助けが得られるはず。
AIには真似できない「迷い」
昨今、爆発的に進化している生成AIはものの数秒でぼくら人間が望むコンテンツをつくり出す。その様を見ていると、「あー、機械は迷わないのだなぁ」とよく思っていた。「迷う」ことはとても人間的な状態だとぼくは思う。だからこそ、機械に真似できない「迷い」には価値がある。
だが、最近、迷いを消したいと思う時間が増えてきた。主に仕事に取り組んでいる最中にである。仕事にはさまざまな課題がある。だからこそ仕事があるわけだが、「あれもこれもしなきゃ」と目の前のタスクや少し先の課題解決の段取りにどうしても目が散る。なんとかしたい。迷いを消して、パフォーマンスを上げたい。そう思うことが増えたのだ。
タイトルの「AI時代」は吊り要素があり、もし不快になったら申し訳ない。だが、迷いを取り除く工夫をするのは、存分に迷うためであり、AI時代には迷える人間の価値が増すと思う。それは、「迷う」ことそのものというよりも、「迷う」人への想像力と対応力を養うためだ。きっと「迷い」は自分のためだけではなく、他者のためにも開かれている。